とにかく使いやすいKontakt用ギター音源『Junk Guitar V1』レビュー

Junk SpiderがリリースしているKontakt用ギターライブラリ『Junk Guitar V1』をレビューしたいと思います。

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Audio Demo

Kontakt(フルバージョン)専用のギター音源。藤谷 大基さん率いるサンプリング音源デベロッパーJunk Spiderによる安心と信頼のメイドインジャパン製品です。

このJunk Guitarですが以前はβ版が無料で配布されており、無料とは思えないクオリティで知名度を上げていきました。現在β版は配布が終了していますが、まだ現在も使い続けられている方は多いのではないでしょうか。
そして大幅なアップデートが施されて『Junk Guitar V1』として正式にリリースされました。

GUI

Interface
左がJunk Guitar V1。右が無料版のGUIです。見た目がクールになったのはもちろんですが、視認性による使いやすさが劇的に向上しています。

他社製品ではインターフェイスの中央にギターの指板が大きく表示されているものが多くありますよね。あれはあれで、ギタリストからすればどこを抑えているのかが一目でわかるしテンションも上がるのでいいのですが、キースイッチを把握するためには別画面に移動したり、マニュアル任せになっているものがほとんどという印象です。
それに比べて、Junk Guitar V1は非常に簡素なインターフェイスですが、1つの画面に全てのキースイッチが表示されており、打ち込みでの使いやすさを重視したデザインとなっています。

Samples

サンプル数の圧倒的増加。
β版では1段階だったベロシティレイヤーですが、V1では6段階に!サンプル容量はβ版と比べて約4倍の2GB、サンプル総数は2215個も収録されています。
サンプルの強化により、よりリアルなギターを再現できるようになりました。

音源において最も重要な”音質”ですが、これはデモ音源を聴けばわかる通りすこぶる良いです。癖がなくて素直な音で、特にポップスやロックに向いているという印象ですね。

ただ現時点ではJunk Guitarはレギュラーチューニングまでの音しか出せません。つまり一番低い音はEまでしか出ませんので、メタルコアやDjentなどのダウンチューニング必須の超へヴィなジャンルにはあまり向いていないと言えるでしょう。せめてDまでの音が出せるようになったらもっと幅広いジャンルに対応できると思うので、この点は個人的に強くアップデートを願いたい部分です。(インストゥルメントヘッダーのTuneノブで疑似的にダウンチューニングさせることは可能です)

3 Play Mode

Junk GuitarではMonoモード / Polyモード / Chordモードの3つのモードが用意されており、それぞれのモードで打ち込み方法や奏法が変化します。

Monoモードは名前の通り、単音のみを鳴らすことのできるモード。自動的にスライドやハンマリングが再現され、モノフォニックシンセサイザーのポルタメントのように動作します。
このMonoモードが結構特殊で、一度発音ノートを入力すると次の発音ノートが入力されるまでは再生されているサンプルが減衰するまで鳴り続けます。これは実際のギターの発音方法を再現したものだそうで、使ってみると、最初は戸惑いましたが確かに単音だとこちらのほうが明らかに効率が良いことがわかります。ギターソロなどに最適。パワーコード、オクターブも使えるのでシンプルな曲だとMonoモードで完結するかも。

ChordモードもMonoモードと同じ挙動をします。使えるコードはMajor / Minor / Sus4 / 7thの4種類(+ブラッシング)。簡単に、素早くコードワークを構築できるので非常に便利です。

Polyモードは一般的なギター音源と同じ要領で使えるモードです。アルペジオや特殊なコードを使いたいという場合に最適です。他のギター音源を使い慣れているという方はこちらのモードを使うとスムーズに導入できるかと思います。

各モードはキースイッチにて切り替えが可能ですので、バッキングパートはChordモード、アルペジオを鳴らしたい部分はPolyモードに切り替え、ギターソロはMonoモードといった風に、場面ごとに最適なモードを使い分けることができます。モードを切り替えても音が途切れることがなく、スムーズに切り替わってくれます。

Stroke/Picking

Junk Guitar Picking Stroke Cover

Junk Guitarではピッキング・ストロークタイプも選択できます。GUIの右上に位置する「Stroke」がその部分。以下の3種類をキースイッチにて制御可能です。

  • Always Down – 常にダウンピッキング
  • Always Up – 常にアップピッキング
  • Auto Altanate – キー入力を自動で判別してオルタネイトピッキング(ダウンピッキングとアップピッキングを交互に繰り返すピッキング方法)

基本はAuto Altanateモードで大丈夫かと思いますが、どうしてもアップピッキングじゃないと出せないニュアンスが必要な時は、そこだけキースイッチでAlways Upモードにすれば強制的にアップピッキングにできるというわけです。
アニメーションにより、ダウンピッキングで演奏されているのかアップピッキングで演奏されているのかも一目でわかります。
Master of Puppetsのリフを再現したいときはAlways Downモードをお使いください笑。

Low CPU Usage

個人的にプラグインや音源において、一番気になる点がCPU負荷が大きいか小さいかという点だったりします。ギターという頻繁に使う音源だと尚更。

そこでJunk GuitarのCPU負荷はどの程度なのでしょうか!というのが上の画像です。3つのモードを立ち上げ、同時に鳴らしてみました。とっても軽い!立ち上がりもとても早い。
上の画像とは別に、Polyモード(6音発音)を20個立ち上げて同時に鳴らすという検証も行ってみましたが、それでも全体のCPU負荷は20%程度でした。

これだけ軽ければダブリング用に2つ立ち上げる、リード用にもう一つ立ち上げるといったことが全然苦じゃありませんね。
※環境によって負荷は異なるのであくまで参考程度に!

Demo MIDI Data

以下の6曲分のMIDIデータも付属します。このMIDIデータの制作者は吉松さん

曲を聴いて想像がつく通り、開いてみると凄まじく複雑なMIDIが展開されます。奏法の使い方、ピッチベンドの書き方など非常に参考になるので、じっくりと見て勉強させていただきましょう。

Summary

シンプルかつ機能的で、音も良く、それでいて負荷が軽い。少なくとも自分がギター音源に求めるものはこのJunk Guitarにほぼ備わっています。

Junk Guitarの人気の秘密は”汎用性が高い”というところが大きいのかなとも思いました。素直な音で、何色にも染まってくれる感じがします。
そしてこの汎用性について気の持ちようの話になるのですが、Junk Guitarで使用されているギターは現時点では「ハムバッキングギター」と説明されているだけで明確なモデルについての記載はありません。ギターのモデルがわかってしまっていると自分はどうしてもそのギターに合うジャンルに引っ張られる気がするんですよね。モデルがわかっていないほうがその辺を気にせずに使えるので精神的にも良いです笑。

ちょっとふわっとしたことを書いてしまいましたが、間違いなく万人におススメできるギター音源と言えます。特にギター音源は初めてという方に強くおススメします。
購入をお考えの方は公式ページにてマニュアルが見れますので、まずマニュアルに目を通してザッと使い方を把握してみるといいでしょう。
今後は機能面をメインにアップデートが行われるそうなので大いに期待ですね。

ちなみにLogicユーザーの方はEXS24バージョンもあります。Kontakt版と比べるとベロシティレイヤーが1段階などの制限がありますが、その分値段もKontaktバージョンと比べて約半額ほどで購入可能。Kontaktをお持ちでないLogicユーザーの方や、EXS24が大好きという方はこちらを選んでも良いと思います。

以上Junk Guitarのレビューでした。気になった方はぜひチェックを!

Link

Price : $179

JUNK GUITAR V1[KONTAKT用エレキギターサンプリングライブラリ音源]

JUNK GUITAR V1[Virtual Electric Guitar Instrument for Kontakt]

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